「韓国式離乳食」は、日本のやり方とどこが違うのか。ソウルで離乳食を始める日本人ママが、最初に気になるところです。ミウム(미음)、チュク(죽)、チンパプ(진밥)と聞き慣れない名前が並ぶので、まったく別の進め方に見えます。
もくじ
結論から言うと
お粥の濃さは、韓国も日本と同じ「倍粥」で数えます。違うのは、開始時期の案内の幅と、お粥の呼び名です。
日本の自治体(福岡市・目黒区)は、離乳の開始を生後5〜6か月頃で案内しています。韓国は母乳か粉ミルクか、どの機関の案内かで4〜6か月の幅があります。
呼び名は日本が「つぶしがゆ・全がゆ・軟飯」、韓国は「ミウム・チュク・チンパプ」です。倍粥で濃さを数える点は共通なので、レシピ本の倍数はそのまま読み替えられます。
日本と韓国の離乳食 比較表
福岡市・目黒区・大阪市の案内と、韓国の疾病管理庁(シッペイカンリチョウ/질병관리청)・食薬処の案内を並べました(2026年10月時点)。
| 項目 | 日本 | 韓国 |
|---|---|---|
| 開始時期の案内 | 生後5〜6か月頃 | 母乳育児は生後6か月以降、粉ミルクは4〜6か月(疾病管理庁) |
| 最初のお粥 | 10倍粥(つぶしがゆ) | 米のミウム(疾病管理庁) |
| お粥の呼び名(各国の呼称で、段階の対応関係ではありません) | つぶしがゆ → 全がゆ → 軟飯 | ミウム → チュク → チンパプ |
| お粥の濃さの数え方 | 10倍・7倍・5倍粥 | 10・7・5배죽(倍粥) |
| 7〜8か月の回数 | 1日2回 | 6〜8か月で1日2〜3回 |
| 9〜11か月の回数 | 1日3回 | 1日3〜4回 |
回数は、韓国の欄が母乳育児の赤ちゃんの場合の数字です。日本の自治体の案内より、幅の上限が1回多く示されています。
韓国式離乳食と日本式で差が出る3つのポイント
韓国の公的案内は、機関によって開始時期に幅がある
日本の自治体(福岡市・目黒区)は、離乳の開始を生後5〜6か月頃とし、首のすわり・寝返り・5秒以上の座位などがそろうことを目安にしています。
韓国では、疾病管理庁が「母乳育児の赤ちゃんは生後6か月以降に、粉ミルクの赤ちゃんは4〜6か月に始める」と案内しています。
食薬処(食品医薬品安全処/식품의약품안전처)の食生活安全管理院は、4〜5か月を「準備期」とし、薄いミウムで飲み込む練習をする期間と位置づけています。本格的な開始は満6か月で、目安は体重6〜7kg・お座り・首のすわりです。
ソウル市の2017年の記事には、医師協会は満4か月前後、栄養学会とWHOは満6か月以降を開始時期と見ていると書かれています。4か月前後という見方も、6か月以降という見方も、韓国の公的な記事に並んでいます。
お粥の濃さは同じ倍粥、変わるのは呼び名
韓国の育児コミュニティでは、お粥を「10배죽(米1:水10)」のように数えます。そこから9배죽へ、7배죽は中期、5배죽は後期と進めると案内する解説が多く、育児クルーやベベスナップが同じ書き方をしています。
日本の「10倍粥・7倍粥・5倍粥」と数え方は同じです。
一方、呼び名は形状で分けます。疾病管理庁は「죽(お粥)の形態から始めて、진밥(やわらかいごはん)、ごはんの形態へ」と固さを上げていくと案内しています。最初の食品として勧められているのは、消化がよくアレルギーを起こしにくい「쌀 미음(米のミウム)」です。
初期のお粥は10배죽から始める例が多く、初期の呼び名がミウムです。ミウムとチンパプは、日本の「つぶしがゆ」「軟飯」と同じものとは言い切れません。
月齢と倍数の対応は、韓国の資料でも1〜2か月ずれて書かれています。倍数は目安で、実際は食べる様子で決めるという書き方が多いのも日本と共通です。
疾病管理庁は初期から鉄分補給を案内している
疾病管理庁のページには、原文で「초기부터 철분 강화 곡분이나 육류 등으로 철분을 공급해야 합니다」とあります。初期の段階から、鉄分を強化した穀粉や肉などで鉄分を補う、という意味です。
12か月について、疾病管理庁は「ほかの家族が食べるものを一緒に食べられるようになる」と説明しています。
日本の完了期は12〜18か月頃で、形のある食物をかみつぶせるようになった状態を指す、と大阪市のページは説明しています。
こんな家族なら、こう読み替える
- 日本の離乳食を進めている・これから始める → 倍粥の数え方は共通
韓国の「10배죽」と同じ数え方なので、レシピ本の倍数はそのまま読み替えられます。
- ソウルの小児科や育児書で「4か月」と言われた → 機関の案内に幅がある
疾病管理庁も、粉ミルクの赤ちゃんは4〜6か月と案内しています。母乳か粉ミルクかで見方が変わる点を押さえておくと、話が噛み合います。
- 韓国のレシピや市販品の名前が読めない → ミウム→チュク→チンパプの順に固くなる
段階の名前は月齢区分より、形状の呼び名と考えると読み解けます。
- 回数がわからなくなる → 日本の自治体の案内より、韓国は上限が1回多い
6〜8か月で2〜3回、9〜11か月で3〜4回が、疾病管理庁の母乳育児児向けの案内です。
(2026年10月時点の公的案内をもとにしています。)
まとめ
韓国式と日本式の離乳食は、倍粥という共通の物差しで並べて読めます。違いは、開始時期の案内の幅と、ミウム・チュク・チンパプという呼び名の3段階です。
お粥は10倍粥(10배죽)から数える例が、日本にも韓国にもあります。現地の用語は、後から当てはめると読みやすくなります。
次は、韓国の家庭でお粥やおかずをどう保存しているか、冷凍キューブの話です。離乳食の進め方がわかると、キューブにする意味も見えてきます。
よい離乳食の時間を。
あわせて読みたい
📎 【韓国の育児】離乳食キューブ 韓国式の冷凍保存が主流な理由
参考にした公式情報
- 疾病管理庁 国家健康情報ポータル「이유기보충식(이유식)」(韓国語)
- 食品医薬品安全処 食生活安全管理院「영아기란?」(韓国語)
- ソウル市「우리 아기 이유식, 안전하고 건강하게」2017年5月(韓国語)
- 福岡市「離乳食のすすめ方」(日本語)
- 目黒区「離乳の進め方の目安」(日本語)
- こども家庭庁「授乳や離乳について」(日本語)
- ベベスナップ 離乳食スケジュール 2026年2月(韓国語)
- 育児クルー 배죽(韓国語)
この記事を書いた人
ソウルママ・キム — ソウル在住のワーママ。2歳の子を育てながら、日本のママたちに向けて授乳室・ベビーカー・離乳食のリアルな情報を届けています。 このブログでは、ソウルでの暮らしと公式情報を確かめたうえで書いています。



